2015年3月26日木曜日

堅牢性のニコンは健在か

24時間生放送中(オーロラ中継)
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 Live!オーロラではスチル撮影でのタイムラプス中継では、多くのカメラでニコン製を採用しています。元々天体や自然科学分野ではニコン製の一眼レフが好まれる傾向にあり(その理由は古くからのニコンのサポート体制、スペクトラム耐性等の性能からのようです)、我々もこれまで10台以上のニコン製一眼レフカメラを導入してきました。
 
 タイムラプス中継は日没や月齢等の明るさに合わせたスケジュール+自動撮影制御を行う必要があるため、2006年のLive!オーロラ開始当初には、ニコンに直接頼み込み、カメラ制御プログラムのSDK(開発キット)を契約して提供してもらいました。今ではSDKは一般公開されていますが、当時は公開されていなかたために、その後のニコンのサポート体制を動かす切欠になったのかもしれません。

 さて10台以上の一眼レフカメラによる撮影は3-400万枚を越えるレリーズ回数になっています。それらを可能にしてくれるカメラの耐久性は勿論素晴らしいですが、撮影記録を蓄積し続けるデータベースと格納されるHDDには経年と共に悩みが増えるばかり・・。まぁこれは仕方がないですね。


 D700 メーカー公称 レリーズ耐久回数 15万回
     Live!オーロラ レリーズ回数    32万回
     (まだまだシャッター切ることができました)


 D90  メーカー公称 レリーズ耐久回数 10万回
     Live!オーロラ レリーズ回数     27万回

 D40  メーカー公称 レリーズ耐久回数  ??(おそらく5万回?)
     Live!オーロラ レリーズ耐久回数  13万回

※ちなみに、D2xは公称回数前にシャッターユニットが故障しました。D2系は諸々問題を抱えていた型のようですね。
2010-2011シーズンのLive!オーロラ・スチル機ラインアップ。 D3s D2x D700 D90 D50 この頃のシステムはニコン機勢揃いだった。(ピンぼけ写真で失礼)
まさに堅牢性のニコン。この数字、単純にスチル撮影を続けたわけではありません。冬季はマイナス40度、夏季は30度を越えるアラスカ観測所で稼働を続けた結果です。勿論、寒すぎる、あつすぎるとメカニカル機構や電子制御がエラーをおこすために観測ドーム内の温度制御はしていますが、それでも寒い時にはマイナス20度になることがあります。特に夏季のドーム内は40度を越えることも。
 この辺りの堅牢性が我々のようなプロや研究者、時にはISSなどにも採用される要因なのでしょうか。



 さて、最近のニコン製一眼レフカメラの耐久性はいかに。
 上記カメラの他に、同時期にはD3s、D50等も導入し同様に素晴らしい耐久性を発揮してくれましたが、その後の製品で、例えばD5100はメーカー公称耐久回数付近でシャッターユニットが故障しました。メーカー公称回数の通りなのでなんら不満はないわけですが、2010年辺りの製品から設計コンセプトが変わってきたのかもしれません。少なくとも二桁版以下の一眼レフではオーバースペックな設計思想を見直したのでしょうか。


 

こが